執筆者
(一社)日本最適化栄養食協会 事務局長 前島 秀樹
災害時における食事の課題
災害発生後に直面する食事の課題として、栄養の偏りがある。避難所では穀物などの炭水化物を多く含んだ食品が過剰になる傾向にあり、たんぱく質・ビタミン・ミネラル・食物繊維の不足が生じやすい。厚生労働省が公表している「避難生活で生じる健康問題を予防するための栄養・食生活について」内においても「飲料水の不足や、トイレを我慢するために水の摂取を控えることによる脱水症状」「冷たく硬い食品が多く、乳幼児や高齢者で摂取量が減少しやすい」「食事療法の必要な患者の疾患悪化」などが指摘されている。これらの栄養問題は、被災後半年以上も続いている場合もあり、長期的な対応が求められる。
(一社)日本最適化栄養食協会は、主要な栄養素がバランスよく適切に調整された「最適化栄養食」の普及を図り、人々の食によるウェルビーイングの実現を目的として2023年2月に設立、同年7月から認証事業を開始した。2025年度末時点での認証製品の出荷数は約5,400万食、15企業から販売された。また小売業での弁当、外食店でのメニューにおいても認証制度の活用が広がっている。
栄養バランスに優れ、保存・携帯性に優れた最適化栄養食は、災害時の栄養問題の解決にも貢献する。本稿では2024年1月に発生した能登半島地震での認証製品の提供事例をはじめとした災害支援の実例、その社会的意義と可能性について述べる。
最適化栄養食とは
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続きは『食品と開発』2026年9月号にてご購読いただけます。











