食品素材の記事

たん白高配合製品に、味が良く使いやすい乳たん白製品を提案

たん白質を摂取することが健康維持・増進に繋がるという意識が高くなり、スポーツ分野だけでなく栄養強化目的で一般食品にも積極的に配合されてきている。最近は植物たん白のニーズが高まっているが、たん白強化素材としての乳由来たん白の地位は変わらず安定しており、利用分野を拡大している。

食品と開発8月号では乳たん白素材の企画を掲載。以下にその記事で取り上げている企業の製品を紹介します。

用途別にたん白製品を紹介するニュージーランド最大手のフォンテラ社
フォンテラジャパンはニュージーランド最大の乳業メーカーであるフォンテラ社の日本法人で、WPC、WPI製品を合わせて20種類以上揃える。製品の風味や機能性が評価され、最近はたん白強化向けでの利用を伸ばしている。従来のヨーグルトや乳製品だけでなく、一般食品や菓子、咾好品にも採用され、アプリケーションの幅に広がりが出てきている。

特徴的な機能を持つ製品としては、UHT殺菌飲料向けに開発された「WPC550」が挙げられる。耐熱性に優れ、10%溶液で120℃×10分の加熱条件で検証した際にも凝集はみられなかった。なめらかで口当たりが良く、クセのない風味で栄養価も高い。増粘しにくいことから、これまで使えなかった分野にも応用できる。

WPIではイオン交換で製造している「WPI895」を紹介する。たん白含量が高く乳風味がしないため、様々な風味のたん白強化製品を作ることができる。今後もさらに増えることが期待されるたん白配合の一般食品において使いやすさを訴求する。

なお同社では、乳たん白の味の良さや耐熱性の高さが特徴のMPCを、ヨーグルトや飲料、スポーツ分野、介護食などの栄養強化向けに展開している。広いpH域で高い熱安定性を示し風味に影響を与えない「MPC4882」や、吸収性がホエイプロテインと同等であることを確認しているスポーツ向けの「FastMPC」などを紹介している。

また、同社の乳タンパク製品はほとんどがニュージーランドで製造されており、放牧での牧草主体※で育った牛から搾乳された生乳による「grass-fed(グラスフェッド)」の製品。欧米ではグラスフェッド製品への意識が高く、日本でも認知度が徐々に向上しつつある。
※季節的要因により一部補助飼料を与えることがある。

8月号及びその他バックナンバーも1冊より販売しております。ぜひお問い合わせください。
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